〜第八章〜手助けの方法〜







「蒼麗ちゃんも、この彩雲国の者ならば知っているわよね?8年前の……あの忌まわしい出来事――公子達の乱を」







それは―――――思い出したくも無い、忌むべき悪夢。







それが勃発して間も無く、国は元より、王のお膝元であるこの王都――貴陽は、その余波をまともに浴びた。
心ある官吏達も居たが、多くは自分達の欲の為にしか動かず、下官吏達に至っては好きな様に権力を振るい、
金を溜め込み、また物品を大量に買い占めた。そのせいで物価は高騰し、食料すら満足に手に入れられず、
多くの民達が餓死していった。あの時、他の貴族達が門を開き、下官吏達が物品を溜め込まずに少しでも
分け与えてくれていれば、例え死者は出たとしても、その数はもっと少なかっただろう。
けれど……貴族達は門を開ける事は決してなく、下官吏達がその豊富な物品を分け与えてくれる事は、
最後の最後まで無かった。




しかし最も憎むべきは――その原因となる反乱を起した公子達だ。





そして、その反乱を増長させた公子達の後見についた者達だ。





王位と言う名のそれや、貢献した公子を王に即位させる事によって自分達が吸える甘い汁に眼が眩み、
国中を大混乱に陥れ、多くの民達を死なせた。自分達は良いだろう。どんなに食料が無くなっても、
公子や大貴族で在りさえすれば、ある程度の、いや、その権力で余るほどの食料を手にする事が出来る。
それ所か安全な場所に居て高見の見物が出来るのだから。




だが、民達は?




権も無く、あの混乱で財も失った民達は如何すればいい?





悪戯に翻弄され、命を、家族を、己の全てをその馬鹿な公子達によって失わされた!!
親を失い、子供を失い、友を、家族を、親しい者達が死んで行くのを何も出来ず見ているだけしか出来なかった。




なのに―――――そんな苦しみを与えた元凶たる公子達は、国を滅茶苦茶にするだけして呆気なく死んでしまった。








滅茶苦茶にするだけして、
死なせるだけ死なせてっっっっっ!!!!!







残された者達がその後、尽きない悲しみと怒りと憎しみからどれ程の努力で立ち直らなければならないか等、
きっと公子達は、あの反乱を増長させた者達は全く考えなかっただろう。
いや、最初から考えているのならばあんな乱は起きなかった。




「あの乱が起きた時、私はまだ子供だった。今よりも更に何も出来ない子供。どんなに頑張ってやっても、
何一つ上手く行かなかった。出来たのは、数少ない雑用と、楽器を演奏する事だけ。たった……それだけたった」




――悪く言えば、自分もまた、見ているだけしか出来なかった。
確かに、他の者達と同じく食べる物も満足に食べれず、数少ない、けれど自分にも出来る雑用を一生懸命に
こなしたりしたけれど、弱り、そして終には息絶えて行く者達には何も出来なかった。最後まで、お腹が空いた、
喉が乾いた、そう呟き、終には死んでいった小さな子供には、満足に物を食べさせて上げる事も出来なかった。
だって、食べさせる、飲ませる物が何も無かったから……。涙が止まらなかった。
水分も満足に取れないあの時に、大量に水分を失う泣くと言う行為は自殺行為だった。けれど、涙は留め止めなく流れ落ちた。
もしかしたら、あの時の涙を全て集めれば、池の一つや二つは簡単に出来るかもしれない。




「そして、公子達の共倒れと共に乱が終ると、後には破壊され尽くした王都が残ったわ。……そこら中に死体が転がり、
植物も動物も何もかもが消え、死の町となった王都が……。乱が終った事を喜ぶ声は聞こえなかった。だって、
喜ぶだけの体力も無かったから。誰も、良かったと呟く事すら出来なかった。そんな事をしているのならば、一刻も早く
解放された国庫から食料を調達し、今にも死にそうになっている人達に与えなければならなかったから。……乱が終っても、
直には何も変わらなかった。乱が終ったからって、死んだ人々が生き返ったり、今にも死にそうになって居る人達が
元気になったり、空腹だった私達のお腹が即座に膨れたり、無くなってしまった動植物が戻ってくる訳ではなかった。
それらが実際に良くなって行ったのは、戻って行ったのはそれから何年も経ってから。長い時を掛けて、ゆっくりと
戻っていった――唯一つ、死んだ人が生き返るのを除いて――」




秀麗は悲しそうに微笑んだ。




「壊すのは簡単よ。でも、戻すのはとても大変だわ。維持し続けるのと同じ位。……そして、壊れた物が全て元に
戻る訳ではない。命など、一度失ったら、もう如何し様もない物だってある……どんなに嘆いても、悲しんでも、
思っても、時が経ってもあの乱で亡くなった人達は決して帰って来ないっ!!」




秀麗は強く手を握った。下手をすれば、血が出る程に。






「だから、もう、もうっ!あんな思いは、あんな事は二度と―――――っっっっっ」






再び、秀麗は激情に飲み込まれそうになる。
込上げて来る嗚咽と涙と共に、あの頃の思いが何倍にも膨れ上がって行く。
怒り、憎しみ、嘆き、そして絶望が自分を――――








――ギュッ








「?!」





何の前触れもなく、極自然な仕草で蒼麗が手を握って来た。
――と、同時に不思議なまでにあれ程荒れていた心が急速に静まり返って行くのを感じる。
怒りも、憎しみも、嘆きも、絶望すらも、握られた手を通して感じる蒼麗の手の暖かさが包み込み、
優しく癒してくれているのではないかと錯覚してしまう程に。


気が付けば、流れ落ちていた涙も何時の間にか止まっていた。





蒼麗がゆっくりと口を開いた。






「……だから……あんなにも聖宝探しに拘ったんですね……」






…………そう――もう、二度とあんな思いをしないように。






もう、二度と自分達の住む国を滅茶苦茶にされないように。






「………そうよ……あの時、決めたの。私、ううん、生き残った人達みんなで。もう、二度とこんな思いをしない様に
しようって。国を滅茶苦茶にされたり、こんな理不尽な事で人が死ぬのなんてもう絶対に無くそうって。私達は直接国政に
関われないから、もし上の方で何かされたらまた同じ様な事が起きてしまうかもしれないけれど、それでも、今度はもっと
上手く立ち回ったり、もしくはそんな乱を起す様な人は皆で協力してその根性を叩き直してでも止めさせようって……」




親しい人達の理不尽な死を、二度と見ない為にも……





その為に私は、官吏に………





そして、その夢は叶い掛けている。劉輝や、絳攸様、楸瑛様達の尽力によって……






なのに―――――――――









なのに……………今再びその聖宝を得ようと邑一族を襲った者達が、守る為に与えられた聖宝で国を支配し様としている。




それも………多くの破壊を行い、民達を死なせる事によって。









8年前の悪夢が蘇る









あの時は正統なる王位継承者である公子達が起したが、どちらにしても同じ事





だって、やっている事、やろうとしている事は同じなのだ





国を支配する為に、多くの者達を犠牲にする





そんな事、絶対にさせる訳にはいかない





だから、その前に聖宝を探さなければ!!







「でも……今現在、王都に隠されているとされる聖宝の隠し場所は不明だわ。どんな場所の近くに隠されているのかさえも。
だから、そんな状況での捜索となると、最も有効な手は、人海戦術になる。大勢の人達で見つけると言う……華樹姫も
言っていた様に……。……だから…………」



自分は頭の回転が速い方でも、聡明でもなく、ましてや身を守る程度の武術すらも身については居ない。
加えて、財力も権威も、そんなもの何も無かった。

唯一、紅家直系と言う、飯のタネにもならない肩書きがある位だ。
はっきり言って、そこらの庶民と何ら変わらない。いや、それ以下かもしれない。
けれど――そんな自分でも、物を探す事位なら。見つけられるか解らないが、それでも探す事位は出来る。

勿論、大して、いや、全く役に立たない事など、初めから解っている。でも、何かしたかった。
もう二度と、あんな悪夢を味わない為にも、その手伝いをさせて欲しかった。
少しでも、力になりたかった。


何も知らなければ、それはそれで良かったかもしれない。


だって、知らないのなら、何かをするという事を考える事も無かった。
けれど、知ってしまって、8年前と同じようになるかもしれないと解って、このまま見過ごす事なんて、
自分には絶対に出来なかった。


「少しでも…力になりたかった……自惚れかも知れないけど……私にも出来る事が……その邑一族に攻め込んだ人達と
戦えなくても……せめて、せめて聖宝を探す事位は……」



他の、聖宝探しに任命される者達と共に、自分も――






秀麗は、俯き、唇を噛締めた。そして、それ以上の力で手を握り締める。
ふるふると震える握り締められた手。とても強い力が加わる。そして、もう少しで爪が皮膚を食い破ろうとしたその時、
優しく触れてきた蒼麗の手が、ゆっくりと握られた掌を開かせていく。
くっきりと後の付いた掌を優しく握り締め、蒼麗は優しく微笑んだ。



「秀麗さんの気持ちは痛いほど解りました。何かしたい、例え物の数にも足らぬとも、それでも何か力になりたい。
その気持ちは、とても大切で、掛替えのない物です」





――でも、と蒼麗は続けた。






「ですが、8年前の再来を防ぐには他にも方法はあると思います」






「え?」




「例えば今、8年前の再来を防ぎ、聖宝を探し、邑一族を助け出そうと頑張っている陛下、その側近の方達、
そして今この時もその為に任命されていく人達の無事を祈り、その成功を信じて待つのもまた、大切な事じゃないですか?」





「――――っ」





「共に戦う。それも、戦いです。ですが、戦ってくれる者達を信じ、待つのもまた戦いです。どちらが大変なのかは
人それぞれですが、そのどちらも、厳しく、辛く、大変なものであるのは間違いありません。それに――」



蒼麗は、秀麗の瞳を見つめる。



「皆が皆で戦いに出かけてしまえば、肝心の後方支援が居なくなります」


「え?」



「そもそも、戦いには大きく分けて前線に立って戦う者、後方に控える者とが居ます。そして、前線で戦う者達が
武器を持って戦うのに対して、後方に控える方達は、主に物資の補給や前線で傷ついた人達の治療に当ります。
勿論、武器を持って戦える人達もその任についたりしますが、多くはそういった戦いが苦手な者達がする筈です。
所謂、適材適所ですね。秀麗さんは、武芸が出来ないと言いました。ならば、武芸が出来ない人なりに別の事をすれば
良いのです。例えば、後方支援等。きっと、陛下達は一生懸命に聖宝を探す筈です。疲労も当然するでしょう。下手をすれば、
怪我をするかも知れません。その時、秀麗さんが行き、疲労が少しでも回復する様に計らってあげたら如何でしょう?
秀麗さんは饅頭作りがとても上手でした。甘いものは疲労に良いと言いますしね。怪我をしたら、お医者様を手伝って
包帯を巻いてあげるだけでも良いです。薬が足りなければ、薬草を摘んで来るのも良いです」




「蒼麗ちゃん……」




「え〜〜、まあ長くなってしまいましたが、とにかく私が言いたいのは、8年前の悪夢を防ぐのは、何も聖宝探しだけでは
ないと言う事です。待つのも戦い、饅頭を作ったり、薬草を探したり、そういった後方支援も立派な戦いです。そして、
それらは無くてはならない物。特に、今必死に頑張ってくれている人達を信じるのは、絶対に無くなってはならない物です。
誰も信じてくれないよりも、皆が信じて待っていてくれる。そして、時には後方で支援してくれるのは、共に前線を戦うのと
同じ位に励みになりますからね」



そういうと、蒼麗は少し照れくさそうに笑った。




一方、秀麗は自分が恥かしくなった。
自分が出来る事をと言って置きながら、何時の間にか自分で出来る事の範囲を極端に狭めていた。
例え、聖宝探しが無理でも、武器を持って戦えなくても、他に出来る事は沢山あったと言うのに。蒼麗が言ってくれた様に、
疲れて帰ってきた皆に励ましの言葉を掛けたり、疲れを癒す為に甘い物を用意したり、怪我の手当てをしたり等。
どれもこれも、本当に小さな事で得に珍しくも無いが、よくよく考えてみればとても大切な事だ。


蒼麗の言葉の一つ一つが自分に重みを持って染込んで行く。そうだ。
何も出来る事は聖宝探しだけではない。無理して高望みせずとも、身近で出来る事がある。
そして、何より――――唯、信じて待つ事も、戦いなのだ。




「うん、そうね。その通りだわ」



秀麗は心からの微笑を浮かべた。そして、決意する様に言った。



「聖宝探しは諦めるわ。きっと、皆の足を引っ張ってしまうから……でも、手伝うという気持ちは捨てないし、
諦めるつもりもない。だから、別の方法で劉輝達を支援するわ。……といっても、本当に簡単な事しか出来ないけど……」


「それで、十分です。今の自分に出来る事を一生懸命にやりましょう。例え、それがとても小さな事で効果も微量な物だとしても、
塵も積もれば山となると言う言葉がある様に、沢山集まれば大きな物になります。だから、きっと今、秀麗さんがやる小さな
助けも、今は小さくても、やり続ければそれは大きな助けになります。これは絶対に間違いありません!」



蒼麗は力強く断言した。秀麗は笑った。




「うふふvvありがとう、蒼麗ちゃん。少し、ううん凄く気が楽になったわ」


「本当ですか?よかったぁv」



蒼麗の心からの笑顔に、秀麗も微笑み返した。



「それにしても……はぁ〜〜、私の方が年上で、本来なら相談に乗る側なのに、逆にこんなに話を聞いて貰って、
しかも色々とお世話になっちゃって……」




そう――本当に蒼麗にはお世話になりっぱなしだった。




自分の激情を逃げる事も無く受け入れ、心落ち着くこの場所に連れてきてくれたばかりか、今も悩む自分の想いを
真剣に聞いてくれた上、自分に出来る事がある、例えどんなに小さくても、だから頑張ろうと助言までしてくれた。

……なんだか、燕青の時にとても似ている気がする。あの時も……自分は母に対する想いを抑えきれず、涙を流し想いを
暴露した。それを、燕青は真剣に真正面から受け止め、助言してくれた。あのお陰で、自分は今年の墓参りは心からの笑みを
浮かべられた。






(そして、もう一つ。燕青と蒼麗ちゃんで似ている事があるわ)





それは――――同じ話を別の人に話した場合は、どちらも泣くのを我慢出来たと言う事だった。




昔から、母について話す時は、父や静蘭には泣かずに話した。
――いや、泣く事が出来なかった。なのに、燕青の前では自然に涙が流れ落ちた。
自分でもどうしようもない位に。それと同じく、今年の春に劉輝に同じ話をした時には泣かずに話し切れたのに、
蒼麗の前では泣いてしまった。しかも、劉輝の時よりも感情的になって、もっと深く突っ込んだ内容まで話してしまった。
あの時は、必死に堪えられたのに、今回はまるで堰を切ったかの様に言葉が、激情が留め止めなく溢れ出した。
その激しさに、普通の人ならば恐れをなして逃げ出すか、関わりたくないとさっさと立ち去るか、または嫌そうにするだろう。
けれど、蒼麗は燕青と同じく、真正面から受け止めてくれた。




(きっと、蒼麗ちゃんも燕青と同じく人の気持ちを読み取るのが上手いのね)





人の気持ちを敏感に察し、上辺だけの励ましではなく、真剣に考えて言葉をくれる。
それが、秀麗には何よりも嬉しかった。









その後、二人は夕陽が完全に地平線に沈むまでそこに留まり話をした。
その為、屋敷についた時には、あたりは暗く、夜空には満天の星が輝く程だったが、二人で居れば何も怖くなかった。
帰り際に買った大量の食材を抱え、仲良く門を潜って行った。間もなく、美味しそうな匂いが邸から漂ってくる。








二人が帰ってから暫くして、聖宝探しについて色々と準備をしていたせいで遅くなった静蘭と邵可が慌てた様に帰ってきた。
が、実は此処まで遅くなったのは、聖宝探しだけではなく、今朝の秀麗との諍いも8割方含まれていた。あれだけ感情的になった
秀麗は最近では珍しかった。夏に、静蘭が賊退治に引き抜かれた時でさえ、あそこまで酷くなかった。
まるで、人が変わったように激情を放つ秀麗に、今の今まで、仕事をしていた時でさえどうやって接しようかと考えていた。
だから、夕食を取る部屋に入った途端、笑顔で何時も通りの秀麗に出迎えられた時は、本当に驚いた。
一体何があったのかと大いに好奇心を刺激された。だが、それも間もなく収まる。




「静蘭、父様」




秀麗が料理の大皿を置きながら、唐突に二人の名を呼ぶ。



「なんだい、秀麗」



「なんでしょう?お嬢様」







「今日の朝は……ごめんなさい。私も感情的になって」







秀麗は素直に頭を下げた。それは、余りにも唐突で、予期してない事で……はっきり言って、二人は内心大慌てとなった。
しかし、秀麗はそんな事には全く気づかずに言葉を続ける。



「皆が心配してくれた事は解った。だから、聖宝探しは諦めます。黙ってもやりません」




「秀麗……」



「お嬢様」




再びペコリと頭を下げられ、二人も思わず言葉を掛けようとする。
だが、それよりも早く秀麗が先を続けた。






「でも、別の事はやるわ」





「「え?」」






「だってね、何も手助けする事は聖宝探しだけではないもの。例えば、疲れて帰ってきた時に美味しいご飯を用意したり、
甘い物を作ったり、怪我とかでも簡単な物だったら包帯とか巻けるし……だから、そういった手助けをしようと思うの。
というか、絶対にするわ」



クスクスと蒼麗が全員の分のご飯を盛り付けながら微笑む。





「これなら、危なくないから良いわよね?」





そう言って笑う秀麗に、邵可と静蘭は暫し顔を見合わせ――笑った。
それは、とても楽しそうに、照れくさそうに、そして誇らしげに。



「あはははは!解ったよ、秀麗。降参だ。――怪我をした時にはお願いするよ」


「帰ってきてお嬢様の美味しいご飯や甘いものが食べられるのならば、元気100倍で作業効率も10割り増し確実ですね」


「ご期待に応えて、何時もの10割り増し。飛び上がる程に美味しい料理を作るわ」



その日の遅い夕食は、久々に人々の笑いが耐えないものとなった。
そして、誰もが思った。きっと、事は上手くいくと。邑一族を助け出し、聖宝も探し出し、その侵略者達の野望を阻止できると。











だから―――――











誰も予想していなかった











その後に起こる











悲しい悲劇の始まりを……








公子一優秀だったと謡われた静蘭、そして彩雲国一の知識人である邵可すらも、大きな口を開けて近づいてくる悲劇に、
気がつく事は無かった










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